虚しさの残る、そんな戯曲。
そんなのを、ここ最近読む機会があって、読み終わった後、「・・・。」ってな感じに、言葉が出ない虚無感を感じてしまった。この虚無感、決して悪い意味で使っているのではない。寂しさだか悲しさだか、上手く言えない、言い表せない、そんな感覚におちいってしまった。
言い方によっては、感動した、心が動いた・・・って言葉でもいいのかも知れない。でも、しかし、虚無な感覚によって、涙が零れる感覚。そんな感情に包まれた戯曲。そんなのを読んだ。
一本は、今更ながら、『新羅生門』。扉座(発表当時は善人会議。)の横内謙介さんの書いた芝居。
知っているだろうか?いや、随分前に書かれ、発表された作品なので、こんな言葉を吐いたが、今も、人気のある、チョクチョク上演されている芝居・・・らしい。
この芝居、20年前位か?俺自身が出た芝居。勿論、善人会議のではなく、他のカンパニーのでね。
その時は、ここまで感じなかった記憶。が、今、改めて読むと、ラストシーン。ムチャクチャ、込み上げてくるモノがある。・・・(色んな、広い意味で)オモシロい芝居だ・・・と(再)実感。
今日、『ま・ど・う』を読んだ。チョイと前にも読んだが、今日、改めて。
神品正子さんの戯曲。
正直、読んでいる途中、この芝居の何をオモシロいと感じたらいいのであろう?なんて考えながら読んでいた。が、しかしである。最後の最後、「ああ、そうか・・・。」と痛感(って言葉が真に当て嵌まるのどうかわかんないけど、)させられれてしまった。いや、オモシロかった。この、何とも言えない虚無感・・・と言うか、寂しさと言うか、・・・上手く言い表せない、そんな感覚。
取りあえず、まずは、黙ってしまう。そんな感じ。イヤな意味でなく、いい意味での、スッと、キュッと、グッと、胸のこの辺りに、来る感覚。
・・・オモシロいなあ。
そんなことを思ってしまった。
そんな日(今日この頃)。